第49回兵庫県連合会社会教育書道展記
小暑とは名ばかりで強い日差しが夏本番を思わせる7月6日、7日、尼崎総合文化センターに於いて第49回兵庫県連合会社会教育書道展が開催されました。
会場右手の中央に西脇呉石先生、雲石先生、韻石先生の御遺墨をはじめ本部審査員の先生方の玉作を展示し、併せて会員による聯落一枚半の大作を展示致しました。
会場入口より奥に向け会員、準会員、青年の半截作品、学童の硬筆、毛筆作品、一般部の小作品を展示、左手には教場ごとに工夫を凝らした学童の小作品を展示致しました。
字を書くことの楽しさが溢れ出た学童の小作品の数々が来場者の目を引きました。
また書道展2日目(7月7日)は七夕でしたので会場入口に笹飾りを設置し、願い事を書いた短冊の飾りづけを来場者の皆様にお願いして季節感を演出しました。
7日の午前には学童の表彰式が行われ、小山景波会長より「お手本を見て正しく美しく書けるまで何度も練習する単調な過程の中でこそ注意力、忍耐力が育ち、持続力、集中力も育つ。脳の中で運動機能を司る大脳前部は手による領域が最も大きく、書いて覚える習慣は学業成績の上昇にも繋がる。是非、書道を続ける意義と効力を認識し練習に励んでほしい」との挨拶がありました。
続いて代表者が謝辞を述べ「自分の今があるのは習字をやめようと思ったとき、先生が引き留めてくれたからこそ」と先生への感謝の気持ちを伝えました。
午後からは一般の表彰式が行われ、浪速連合会の奥田雅石会長より「品格があり高貴な呉石流を学ぶことができる文化書道を長く続けてほしい。何事もひとつのことを長く続けることは大変だが、長く続けることで書くことは勿論、様々なことを学び、長い将来に大いに役立ててほしい」との温かいご祝辞を頂戴しました。
受賞者の代表者は「仕事と介護で思うようにならず悩む中〝継続は力なり〟との先生の言葉を胸に、僅かずつでも続けた結果ここまで辿り着くことができました」と感謝と喜びを謝辞に読み上げました。
表彰式の後、来賓の先生方に受賞作品を講評して頂く時間が設けられました。
この企画は昨年度から実施しており、出品者の要望と来賓の先生方のご理解により今年も実現しました。
作品を前に来賓の先生方からは具体的なご指導と、また質問にも丁寧にお答え頂き、大変有意義な時間を持つことができました。
記録的な猛暑の2日間でしたが大勢の方々にご来場頂き、盛況のうちに終えることができました。
末筆になりましたが、ご臨席賜りました来賓の諸先生方、ご支援頂きました文化書道学会、代々木文化学園、多くの関係者の皆様に御礼申し上げますと共に文化書道学会の益々のご発展と誌友の皆様のご健勝を祈念致しまして、書道展の報告とさせて頂きます。
林紅苑記