展示会後記

「公募第五十三回文化書道静岡県連合展記」

　浅春の三月十二日から十五日までクリエート浜松三五ギャラリーに於いて、公募第五十三回文化書道静岡県連合展が開催されました。

令和とは「うるわしき大和」と表現した人がいましたが、大変な事態となりました。新型コロナウイルスによる肺炎の集団感染拡大問題について二月二十七日、全小中高生が三月二日から春休みまで休校と安倍首相の要請が出されました。
静岡県連合展では展覧会は予定通り開催しましたが、表彰式は中止という会員一同、苦渋の決断をすることになりました。

五十三回の歴史の中で初めてのことです。

会場には初代会長西脇呉石先生、二代会長西脇雲石先生、三代会長西脇韻石先生、当連合会初代会長の榛葉翠溪先生の御遺墨が飾られ、評議員、本部審査員の玉作も展示させて頂きました。

今回の学童のテーマは「オリンピック」。

いのり、れいわ、せい火、若い力、開会式、聖火台、新記録、世界平和、自己表現、国際交流と墨色鮮やかにスポーツ大祭典への祈りを込めて書き上げられました。

小学校三年生から習字と英語が始まりますが、学童の漢字の書き順の乱れに、このままではと一瞬不安を覚えることもあります。

日本人の資質として国語力はとても大切だと思うのですが、呉石先生の正確で品のある書を自分自身が学び、ゆるぎない信念を持って惑うことなく、それを子供達に教えていきたいと思います。

早急に医学の発展を願い、来年の五十四回は高らかに表彰式が出来ることを偏に望みます。

末筆になりましたが、今回の書道展に際し御支援頂きました文化書道学会並びに各連合会の先生方に心から御礼申し上げますと共に、文化書道学会の益々の御発展と全国誌友の皆様の御多祥と御健筆を祈念し、書道展の報告とさせて頂きます。
（内藤睦園記）