ＮＹ書道部の恒例イベントとなったハンターカレッジ書道指導も４回目を迎えた１１月７日、枯葉舞う青空の下、古川明代先生の日本語クラスの生徒２０人に書道体験をして頂き、その指導のためにＮＹ書道部より５人が出向致しました。

７０分という短い時間の中、姿勢、運筆などの基本を説明し、用意した手本から、或いは日本語教室で学んだ熟語の中から選択した文字の練習を開始。
４０分程で文字を書き上げ、名前を書いて作品を仕上げ、カラー台紙に糊付けし、完成作品の発表と説明を１人１人、なるべく日本語でという要望に緊張しながらも、明るい笑いの渦の中で続けられ、愉しい一時となりました。
日本の文化を体験することで日本語を学ぶ意欲が湧き、若者たちの未来に、折に触れ役に立てば幸いと願っています。
文鎮代わりに用意した小石に、小筆で好きな一文字を書くというオマケには、皆さん緊張も解けて楽しんで書いていました。そして、それぞれの作品と小石を持って退室して行く生徒たちの笑みを見て、達成感を感じながら見送りました。

ＮＹの文化書道教室も日系人会の寛大なる支持により３０年以上続いています。今日、生徒数は２０人を超え、毎週賑やかに練習に励んでいます。ＮＹという世界中の文化が集まる特殊な環境の中での書道は、生活に関わる多種の体験、交流を通して、書の基本を学びながらも個性豊かに成長していくことと信じています。色々な国から来ている若者たちへの書道指導もその一つと考えています。これからも関わっていけるよう、日々の精進を続けていく所存です。

末筆になりましたが、文化書道学会の益々の発展を祈念し、書道指導の報告とさせて頂きます。

（上原恵苑記）